秋がくる

秋が近づいてきた。 寒いところ、北の方を好む僕はわくわくしている。
落ち葉の敷きつめられた山道を自転車で走りぬけ、川沿いの林の中にテントをたてる。
焚き火をおこし温めたバーボンのにおいをかぐ。
虫がなり、流れる水が人の声にそっくりな音をたてる。
僕は時折それに頷きながら空を見上げる。
つめたい月が輝き僕はニヤつく。
秋がきた。

みんながんばれ

このところ身近でイヤなことが続いている。
大切な人が急死したり、半身不随になったり、他人の別れ話に巻き込まれたり飲みすぎて気絶したり…。
みんな色々な悩みを抱えながら生きている。
でも、だからこそ毎日酒を飲む。
少しでもこの落ちこんだ気分を持ち上げるために酒を飲む。
たまには他人に迷惑をかけるほど酒を飲んでもいい。死なない程度に深酒をしてもいいんだ。みんながんばれ。

火傷

飛んできた油であごを火傷した。
かなり目立つ傷なのだが誰もそれに触れようとしない。
少し気になった僕は自分から言ってみた。
「ちぢみで火傷してしまったわぁ。」
「なんだ、殴られたかと思ってたよ。」
そういうことだったのだ。
なんだかうすら恥ずかしいのはナゼだろう。

(no subject)

アマゾン

僕の兄が飲み屋を始める。
それに先立ちレセプションをおこなった
僕は店を閉め、朝の4時半頃に、やっと駆けつけた。
こんな時間なのに、この男は嬉しくてまだ飲んでいた。
挙句の果てにきゅうりをコザカシク切り分け、この笑顔だ。
「どうだ、かっこいいだろ！」
そこにいたみんなは
「そうか？」
と、声をそろえる。

”アマゾン”、いい店になりそうだ。
また朝が楽しくなるぞ。