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ハンドメイドルアー専門店
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IMG_1333.JPG

風邪をこじらせ、数日寝込んでいた。
やっと体調も戻り、川に行ってきた。
近所の川だ。

土手の遊歩道には三脚に載せた単眼鏡が並び、川原の鳥を狙っている。
犬を連れた人が散歩し、みんな気分良さそうだ。

僕は葦原の中の踏み跡を歩く。
鶯が鳴き、甘草が芽を出し、みんな元気そうだ。

魚からの反応は何も無く、僕は岸に座り込む。
足元ではかわせみが餌を巣に運び、また飛び立っていく。

水鳥はもぐり、隼は小鳥を追う。

僕はタバコを吸い、バイクまでまた葦原を歩く。

”元気”がいいな。
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日記では、はじめまして!です。
「山岸努」こと「つむ」よろしくです。

今朝4時半発で奥多摩湖に板金屋の三上くんと一緒に釣りに行ってきました。
三上くんが山吉で初ルアーを作ったので、スイムテストと実釣を兼ねて。
いやいや三上くんの初ルアー、素晴らしい動きでした。
そのフラットボディーからは想像できぬ華麗なローリングを披露してくれました。
しかも、サツキマスらしきもののチェイスまであったとのこと。
ヒットには至りませんでしたが、どこで泳がせても魚達の注目の的間違いなしでしょう。

一方、「つむルアー」のほうは小さい(30cmぐらい)けれど、ひれピンのニジマスくんが釣れました。
12cmミノーでね。
その後、同じルアーを喰い損ねてヒラリと反転していった奴が1尾。

同じポイントに先に入っていた方にも30cm位のギンギラのサツキマスがヒット。
なんと海用?のバイブレーションと海仕様のグラスロッドで釣り上げていました。
この方、ラッキークラフトとテーパー&シェイプに関わりもある方でした。
「おっ!同じメーカーの竿」ということも手伝って、
竿・ルアー・魚談義におおいに盛り上がりました。

釣り好き同士の話はなかなか尽きぬもの。
9時に引き揚げるまであれやこれや楽しい会話をさせていただきました。

写真はわたしとニジマスくん。
なんだか怪しい人相?IMG_0321.JPG

IMG_0739.JPG

ホームページが完成する。
その準備のため古い写真を引っ張り出し、整理をしていた。
僕はやたらと空の写真、太陽のある景色が多いことに気づいた。

似たような構図、色の絵が多いのだがそれぞれで思い出すことが違う。
その写真を撮ったときの記憶かどうかは分からないのだが、それぞれ思い出すことが違う。

忘れてはならんことを沢山思い出した。

どうも忘れかけていた事どもが多かったようだ。
忘れるな。
すべて肉にするのだ。

IMG_0734.JPG
IMG_1294.JPG

奥多摩に行ってきた。
なつかしいところを数箇所まわってきた。

餌釣りのころに散々通い、ポイントは手にとるように分かる。
しかし、このところの川床の上昇で、見違えるところも多くなっている。

必ず魚の付く落ち込み。

でかい岩魚を釣った淵。

虹鱒に飛ばれた瀬。

小さなヤマメを殺した石。

今日は風が強く、落ち葉が多い。
ハリにかかる枯葉を取りながら色々思い出す。
何箇所か釣り、新作ルアーの調子を確認し、小さな支流に入る。
今日は、ここでおしまい。
ここでルアーを投げるのは3年ぶりになる。

高巻いていた大きな淵が無くなり、ほぼ川通しで歩いていけてしまう。
小さな魚がルアーを追い、たまに真っ黒い奴が顔を出す。
少しだけ残った深いところには、冬を越えた奴らがいる。

ある落ち込み、ここはいそうだ。

一投目。

反応なし。

筋を変えて二投目。

ついてきた。

足元まで追っかけてきたが、僕に気づかず帰った。

少し間をおき三投目。

ハリにかかる。

水中で銀色がひらめき、竿が震える。

ゆっくり寄せ、手網に入れる。

ヒレの復活した年越しのニジマス。

IMG_1305.JPG

真っ黒い影が水から出たとたん、虹色の宝石に変わった。
きれいだ。

風はやみ、ふきのとうの並ぶ林道を歩いて帰る。
でかい魚もいいけど、僕は小さくても綺麗なほうがいいな。

IMG_1293.JPG

(開発中の渓流用クランク。
もう少しだ。)
 
IMG_1211.jpg

2009 3/5 僕の今シーズンが開幕した。

久しぶりに東京でもまとまった雪が降り、真っ白な中央道を桂川に向かう。
今回は、お客さんの河井さんにガイドをしてもらう。

初めての渓流、雪で真っ白、早春、新作ルアーのお披露目。
釣れる気がしない。

「まだ三月あたまだもんね。」
「いいのが一本出ればいいよね。」
「この雪だしね。」

反応が無いまましばらく釣りのぼる。

ある淵で、河井さんがヤマメを見つけた。
群れでルアーを追ってきたらしい。
どうやら放流ポイントで、解禁以降、あまりルアーを見ていないらしく、
集団でヤマメが追っかけてくる。
ルアーをトッカエヒッカエし二人で遊ぶ。

「放流魚いじめはやめて年越しを釣ろうか。」
「それがいいですね。」
上流に移動。

河井さんのポイントを何箇所も教えてもらいながら上に進む。
この人は地元のように熟知しており、狭い道でもでこぼこ道でもゴンゴン突っ込む。

「ここはでかいのがつく所。」
「ここは有名になったところ。」
「ここは最盛期に来るところ。」

凄い情報量だ。
すべて足で探したところらしい。
アリガタイアリガタイ。

午後になり、山も雪はすべて溶けきり、僕達は汗ばむ。

今日最後のポイント。
岩の点在する深めの瀬。
水はありえないほど温かく、さっきまで雪で真っ白だったとは思えない。

河井さんは僕の目の前でいきなり25cmほどの年越しを釣る。
今日二本目の越冬やまめだ。
僕は彼に指示されたポイントにルアーをほうる。
魚は追ってくるのだがなかなかかけられない。
へたくそなのだ。

対岸は切り立った岩盤でその下にでかいのが付くポイント。
水中に岩がひとつあり、その横で絞られた流れにヤマメがいる。
僕には見えないのだが、河井さんには丸見えらしい。

「ふじおくん、でかいのがいるよ。」
「どこ?」
「ほら、そこだよ。」
「?」

何回かルアーを通し、やっと僕にもその魚が見えた。
でかい、銀色、ヤマメだ。
僕にもやっとスイッチが入る。
流す先は、ほんの数センチ。
ラインは一本だけ。
何度もミスし、時間をあけ、入魂の一投。

直径二センチの投下点にルアーは吸い込まれ、理想のラインを流れる。

魚の待つところの直前でターンが始まる。

水中で銀色がひらめく。

リールは止まり、強い衝撃が竿から伝わる。

テーパー&シェイプのグラス竿が手元からしなる。

「尺だ、尺だ。」 の声を聞きながら僕はローリングを味わう。

河井さんにランディングしてもらい、僕は立ちすくむ。

ジャスト30センチの越冬ヤマメ。

写真を撮り、川に戻す。

僕ひとりでは釣れない魚。

始めて人にすくってもらったヤマメ。

解禁直後、雪の日の初めての川。

出来すぎの一日。

すべて河井さんのおかげだ。

その後、年越しのヤマメ、アマゴを数本ずつ釣り、雨の降り始めた川から上がる。
いい一日だった、最高の幕開けだ。
河井さん、ありがとうございました、またいい釣りをしましょう。

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