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ハンドメイドルアー専門店
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 IMG_1762.JPG

2009年、終わってしまった。

今シーズン、僕は山梨桂川にホームを移すべく、釣行を重ねた。
まったく初めてのエリアで最強の仲間の力を借り、ヤマメを釣った。
夏までに、何とか尺上の魚を釣り、秋の超大型を期待していた。
その姿は何度となく目撃し、ハリにかかることもあったのだが、獲り込めない。

9月の最終週、有終の美を飾るべく奥只見に行った。
僕は飯炊きに専念し、皆の釣りを眺めていた。
一面原生林に流れるダイアモンドの水面を見つめ、心は近所の川に飛んでいた。

10月に入り台風が直撃し、川が溢れた。
今頃マックスまで成長し真っ赤に色づいた魚たちが、遡上しているだろう。

おそいっちゅうの。

僕は、まだ解禁している川を探し、バイクを飛ばした。
まだ濁りが残り、50cmほど増水した流れに7cmフローティングのディープダイバーを放る。
落ち込みにはデカイ石が並んでおり、その下は渦を巻く白泡。
対岸のたるみに投げ、流芯の下にルアーを送り込む。
思った以上に緩い流れに上手く入った。
泡から抜け出し、かけ上がりに沿って立ち上がってくる。
流れから抜け出し、ターンする。

赤い影が襲いかかってくる。

ハリには触れず、すごい速さで戻っていった。

もう一度同じコースを通す。

同じところでルアーがひったくられる。

赤い振り子が糸の先でぐるんぐるん廻っている。

リールは逆回転し、僕は裏返る。

何とか冷静を保ち、竿の力を信じ、水中を見続ける。

真っ黒なキバアタマの下に、落ちた紅葉の身体、ほおずきいろの尾びれ。

スパイラルに捩れた独特の動き。

これだ。

僕はゆっくり持ち上げ緑色のネットにくるんでやる。

35cm、オス、ヤマメ。

僕は完結するときの柔らかいクリック音を聞いた。
やってしもうた。
背骨が震え、軽い後悔が襲ってくる。
秋のヤマメを釣ったのだ。

51fc9146.JPG
 
 
                    ロッド    パームスクアトロ0パワー6.6
                    リール   ダイワフリームス1500
                    ライン    PE6ポンド
                    ルアー   プロトタイプ
 

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