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ハンドメイドルアー専門店
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初の定休日、僕は奥多摩に釣りに行ってきた。

日原川本流。

サングラスが意味を成さないほど春の日差しがまぶしく、
水が一段と澄んで見える。
上流に向かってルアーを投げると、瀬の中から小さなヤマメが顔を出す。
ルアーを止め、挨拶だけにしておく。
平日なのに妙に釣り人が多く、しかもみんなあまり釣れていない。

「ゼンゼンダメダネェ」
「まったくねぇ」
言葉とは裏腹に、みんなニコニコだ。

僕は、間違ってかけてしまった小さなヤマメと、イタドリの芽を摘んで帰る。

カエルは求婚に忙しく、木は芽吹く。
山の上の方は山桜が咲き乱れ、温かい風が吹く。
穴の開いたウェイダーが心地よい。

春真っ盛りなのだ。

いい休みだった。

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風邪をこじらせ、数日寝込んでいた。
やっと体調も戻り、川に行ってきた。
近所の川だ。

土手の遊歩道には三脚に載せた単眼鏡が並び、川原の鳥を狙っている。
犬を連れた人が散歩し、みんな気分良さそうだ。

僕は葦原の中の踏み跡を歩く。
鶯が鳴き、甘草が芽を出し、みんな元気そうだ。

魚からの反応は何も無く、僕は岸に座り込む。
足元ではかわせみが餌を巣に運び、また飛び立っていく。

水鳥はもぐり、隼は小鳥を追う。

僕はタバコを吸い、バイクまでまた葦原を歩く。

”元気”がいいな。
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ホームページが完成する。
その準備のため古い写真を引っ張り出し、整理をしていた。
僕はやたらと空の写真、太陽のある景色が多いことに気づいた。

似たような構図、色の絵が多いのだがそれぞれで思い出すことが違う。
その写真を撮ったときの記憶かどうかは分からないのだが、それぞれ思い出すことが違う。

忘れてはならんことを沢山思い出した。

どうも忘れかけていた事どもが多かったようだ。
忘れるな。
すべて肉にするのだ。

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奥多摩に行ってきた。
なつかしいところを数箇所まわってきた。

餌釣りのころに散々通い、ポイントは手にとるように分かる。
しかし、このところの川床の上昇で、見違えるところも多くなっている。

必ず魚の付く落ち込み。

でかい岩魚を釣った淵。

虹鱒に飛ばれた瀬。

小さなヤマメを殺した石。

今日は風が強く、落ち葉が多い。
ハリにかかる枯葉を取りながら色々思い出す。
何箇所か釣り、新作ルアーの調子を確認し、小さな支流に入る。
今日は、ここでおしまい。
ここでルアーを投げるのは3年ぶりになる。

高巻いていた大きな淵が無くなり、ほぼ川通しで歩いていけてしまう。
小さな魚がルアーを追い、たまに真っ黒い奴が顔を出す。
少しだけ残った深いところには、冬を越えた奴らがいる。

ある落ち込み、ここはいそうだ。

一投目。

反応なし。

筋を変えて二投目。

ついてきた。

足元まで追っかけてきたが、僕に気づかず帰った。

少し間をおき三投目。

ハリにかかる。

水中で銀色がひらめき、竿が震える。

ゆっくり寄せ、手網に入れる。

ヒレの復活した年越しのニジマス。

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真っ黒い影が水から出たとたん、虹色の宝石に変わった。
きれいだ。

風はやみ、ふきのとうの並ぶ林道を歩いて帰る。
でかい魚もいいけど、僕は小さくても綺麗なほうがいいな。

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(開発中の渓流用クランク。
もう少しだ。)
 
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2009 3/5 僕の今シーズンが開幕した。

久しぶりに東京でもまとまった雪が降り、真っ白な中央道を桂川に向かう。
今回は、お客さんの河井さんにガイドをしてもらう。

初めての渓流、雪で真っ白、早春、新作ルアーのお披露目。
釣れる気がしない。

「まだ三月あたまだもんね。」
「いいのが一本出ればいいよね。」
「この雪だしね。」

反応が無いまましばらく釣りのぼる。

ある淵で、河井さんがヤマメを見つけた。
群れでルアーを追ってきたらしい。
どうやら放流ポイントで、解禁以降、あまりルアーを見ていないらしく、
集団でヤマメが追っかけてくる。
ルアーをトッカエヒッカエし二人で遊ぶ。

「放流魚いじめはやめて年越しを釣ろうか。」
「それがいいですね。」
上流に移動。

河井さんのポイントを何箇所も教えてもらいながら上に進む。
この人は地元のように熟知しており、狭い道でもでこぼこ道でもゴンゴン突っ込む。

「ここはでかいのがつく所。」
「ここは有名になったところ。」
「ここは最盛期に来るところ。」

凄い情報量だ。
すべて足で探したところらしい。
アリガタイアリガタイ。

午後になり、山も雪はすべて溶けきり、僕達は汗ばむ。

今日最後のポイント。
岩の点在する深めの瀬。
水はありえないほど温かく、さっきまで雪で真っ白だったとは思えない。

河井さんは僕の目の前でいきなり25cmほどの年越しを釣る。
今日二本目の越冬やまめだ。
僕は彼に指示されたポイントにルアーをほうる。
魚は追ってくるのだがなかなかかけられない。
へたくそなのだ。

対岸は切り立った岩盤でその下にでかいのが付くポイント。
水中に岩がひとつあり、その横で絞られた流れにヤマメがいる。
僕には見えないのだが、河井さんには丸見えらしい。

「ふじおくん、でかいのがいるよ。」
「どこ?」
「ほら、そこだよ。」
「?」

何回かルアーを通し、やっと僕にもその魚が見えた。
でかい、銀色、ヤマメだ。
僕にもやっとスイッチが入る。
流す先は、ほんの数センチ。
ラインは一本だけ。
何度もミスし、時間をあけ、入魂の一投。

直径二センチの投下点にルアーは吸い込まれ、理想のラインを流れる。

魚の待つところの直前でターンが始まる。

水中で銀色がひらめく。

リールは止まり、強い衝撃が竿から伝わる。

テーパー&シェイプのグラス竿が手元からしなる。

「尺だ、尺だ。」 の声を聞きながら僕はローリングを味わう。

河井さんにランディングしてもらい、僕は立ちすくむ。

ジャスト30センチの越冬ヤマメ。

写真を撮り、川に戻す。

僕ひとりでは釣れない魚。

始めて人にすくってもらったヤマメ。

解禁直後、雪の日の初めての川。

出来すぎの一日。

すべて河井さんのおかげだ。

その後、年越しのヤマメ、アマゴを数本ずつ釣り、雨の降り始めた川から上がる。
いい一日だった、最高の幕開けだ。
河井さん、ありがとうございました、またいい釣りをしましょう。

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